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2021/11/17

毒親ってどんな親のこと?

こんにちは。
横浜市港南区のカウンセリングルーム”キミィ・メンタル・サプリ”の萩原です。
ブログをご覧いただき、ありがとうございます。

本日は最近話題の「毒親」についてのお話です。
ここ数年、「毒親」という言葉が流行語のように使われるようになりました。
心理学上の名称ではないので、はっきりとした定義があるわけではありませんが、親に毒というインパクトの強い言葉がついているせいか、ある意味、気軽に使われているような気もします。

「毒親」の言葉の意味としては、虐待まがいの暴力をふるう、口汚く子どもをののしる、手作りの料理を与えない、栄養バランスも何もないいい加減な食事しか与えない、清潔な衣服を与えない、衛生的な生活環境を与えないなど、親としてあるまじき態度で接する親のこと、それも大体は母親を指していることが多いようです。
当然、その子どもは親から愛情を受け取ることはなく、自分ではひとりで生活できない時期に、いつ見捨てられるか、いつ暴力を振るわれるかといった不安の中、孤独にさいなまれながら生きていたといった成育歴です。
幼少期の記憶、思春期の記憶がそうした辛いものしかない子どもは、大人になってもうまく人間関係が結べないことが多く、問題を起こしがちです。

「毒親」の定義ははっきりとはありませんが、その人が自分の親は毒親だ、自分はそのせいで心や体に傷を負ったと思えば、その親は「毒親」なのでしょう。
残念ながら、今から毒親そのものを変えることも謝罪させることも難しいですし、毒親からされたことの記憶をなくすこともできません。しかし、親子関係の距離を上手に取って、傷ついた自分を癒すことはできます。

何をもって、自分の親が毒親だと思うのか。
どんな毒があなたを苦しめ、今も傷ついているのか。
そこに解毒剤ともいえるカウンセリングなりホームワークなりが見つかれば、あなたはきっと楽になるはずです。

毒親ってどんな親のこと?
毒親ってどんな親のこと?

2021/11/14

アダルトチルドレンかもというお悩み

私は横浜市港南区でカウンセリングルームを開設して11年ほどになりますが、その間に、何回か「私はアダルトチルドレンかもしれません」というご相談を受けました。

ご自身は長いことご自分の生きづらさや親御さんとの葛藤を抱えていて、ネット等で調べた結果、自分はAC(アダルトチルドレン)かもしれないと思われるようです。

アダルトチルドレンとは、ご自分が安全な場所として機能しない家族の中で育ち、言葉による暴力や虐待、性被害などを受けたことが影響して、大人になっても様々な人間関係の問題や生きづらさを感じている人のことを指します。
日本語に直訳すると「おとなこども」みたいになるので、何のことかわかりづらいですが、そのAC(アダルトチルドレン)の心の中にいる幼い頃の自分(インナーチャイルド)はその成育歴のせいで、大人になった今でも泣いていたり傷ついていて、決して癒さることなく空虚な気持ちやいつか大切な人に見捨てられるのではというような不安を抱えています。

日本ではアダルトチルドレンという言葉が、少し独り歩きしているようなところがあり、時折、雑誌やテレビの情報番組などで見聞きすることがあります。しかし、自分はそうかもしれないと思っても、実際、どうしたらそうでなくなれるのか、どこに行ったらインナーチャイルドを癒すことが出来るのか、全く分からないというのが現状だと思います。

「アダルト・チルドレン 癒しのワークブック」西尾和美著といったAC関連の書籍やワークブックなども出ていますが、まずは誰かに自分の話を聴いてほしい、自分の辛さを分かってほしいと思った時は途方に暮れてしまうかもしれません。
当カウンセリングルームは”認知行動療法”を主軸にカウンセリングを行っていますが、”空椅子の技法”を用いてインナーチャイルドに会いにいったり、”スキーマ療法”で成育歴まで遡ってご自分を見つめ直し、再出発をするお手伝いをしています。
ご興味のある方は、まずはお気軽にご相談ください。
お待ちしております。

アダルトチルドレンかもというお悩み
アダルトチルドレンかもというお悩み

2021/11/11

白黒思考って何?

横浜市港南区のカウンセリングルーム”キミィ・メンタル・サプリ”の萩原です。
ブログをご覧いただき、ありがとうございます。

今回は「白黒思考」についてお話ししたいと思います。

白黒思考とは、ものごとの判断基準が、善か悪か、好きか嫌いかしかないような極端な考え方のことをいいます。
ある意味、明快だし潔いとも言えますが、ものごとはそんなに単純ではありませんから、白か黒の考え方や見方の間にグレーの部分が多く存在します。
人の意見をすり合わせて、協力してものごとを進めたり、悪い面だけ見ないで良い面にも着目して公平なものの見方をするなど、白か黒かの間を理解し、観察することがとても大切です。
人間関係をうまく結ぶことや、社会のルールに則って共同生活を営む上で、こうした多角的なものの見方や考え方は必要不可欠なのですが、時折、それが上手にできない考え方や性格の方を見かけます。
白黒思考の方は、ものごとを柔軟に考えることが出来なかったり、人には様々な考え方があることが受け入れられなかったり、ある時、急に一転して考えが変わったりするので、その極端な言動は周囲を振り回し、困惑させてしまいます。
また、順調にものごとが運んでいる時は自信を持てていたのに、何か少し失敗したりつまづいただけで、自暴自棄になって自己肯定感がすごく下がってしまうような方もいます。

「白黒思考」は「オール・オア・ナッシング思考」や「ゼロ百」などという言い方もあります。
いずれも意味は同じようなものです。
思い込みが激しい、ものごとの一面しか見ようとしないタイプの人に見られるこうした思考のスタイルも、もう少し引きで観る、客観的に観る見方を身につけることで、もっと上手に人と接したり、楽に人生を捉えることが出来るようになり、生きることが楽しくなるのではないでしょうか。

どうも自分の考え方や感じ方にはクセがあって、「息苦しいな」とか「生きづらいな」とお感じの方は、一度、当カウンセリングルームで『認知行動療法』をお試しになってみてはいかがでしょうか。

白黒思考って何?
白黒思考って何?

2021/11/07

大人になると友達ができにくい理由

今回は友達と呼べる関係とは、どんな人間関係なのか考えてみたいと思います。

よく年をとればとるほど、友達と呼べる人が出来なくなるし、元いた友達も減っていくという話をききます。
元いた友達、つまり、学生時代の友達や若い頃の友達という意味かと思いますが、昔の友達が減るのは、それぞれの生活環境や生活レベルが違ってしまったからいつの間にか疎遠になったというのが原因なのではないでしょうか。
物理的に離れた場所に住み、別々の仕事や人間関係などで、置かれた環境に共通点がなくなると友達同士でいられなくなってしまうようです。
もちろん同窓会やクラス会などで再会し盛り上がるというケースもありますが、以前のような友達関係とは違ってしまうのもまたよく聞く話です。

では、年と共に友達と呼べる人ができにくくなるのはなぜでしょう。
それは社会人になってからは利害関係なしに人と人が交流することが減ってしまうからではないでしょうか。
仕事の人間関係、子どもの学校関係、パートナーを通じての知り合いなど、どれも学生時代や若い頃にできた友達とは少し違いますよね。
一方、共通の趣味を通して知り合った仲間などは、利害関係がない場合が多いので、友達関係と呼ぶようなおつきあいに発展しやすいかもしれません。
どちらか一方がお金を支払う関係、例えば、美容師さんと客、整体師さんと客、お医者さんと患者、先生と生徒、お店の人と客など、その関係に金銭が介在してしまうと、どんなに親しくても途端に友達関係とは言い難い感じになってしまいます。
そう考えると、お金を支払う人と受け取る人という立場の違う関係に友情はありえるかという問題になって、大人って難しいなと思えてきます。

学生時代、仲のよかった友達同士がそうでもなくなるのは、生活や環境に変化によるところが大きいわけですから、大人になって、尚、そうしたものを超越して、気心の知れた友達と呼べる人がいるなら、それは大切にしないといけませんね。

大人になると友達ができにくい理由
大人になると友達ができにくい理由

2021/11/03

『べき思考』の呪縛

カウンセリングルームでよくお目にかかるのが『べき思考』の持ち主です。
『べき思考』とは、ものごとを決めたり、選んだりする時に「それは~すべき」という価値基準に沿って、ご自分の強固な考えに基づき突き進む考え方のことを言います。

『べき思考』は信念にも似たその人の確かに信じている方法や考え方なので、自分自身に向けて発動し行動している分には、自信をもって前に進むことが出来ます。
しかし、その『べき思考』が子どもやパートナーや他人に向かって発動されると、一気に高圧的な指示や命令といった色を帯び、相手に息苦しい思いをさせることになってしまいます。
『べき思考』の持ち主は、その考えを正論だと信じているので、自分だけではなく相手もそれに従って当然だという思いで押し付けてきます。でも、それとは違う考えを持っている相手にとっては、とても従えないと感じたり、自分は違う考え方だと言いたいのですから、人間関係がギクシャクすることもあるでしょう。

『べき思考』を発動されて被害を被るのは、子どもだったり、部下だったり、妻だったりと、立場が弱い場合が多いと思いますが、結果的には強権をふるう親や上司、夫は、本人にその意識が乏しいせいで、相手にとっては困った存在になってしまいます。
正義感が強くて、曲がったことが嫌い、社会の規範はきっちり守る、そんなあなたは『べき思考』の持ち主ではありませんか?
「それは~すべき」とすぐ結論づけてしまう前に、「本当にそうかな」とちょっと立ち止まって考えるようにしてみませんか。

当カウンセリングルームで行っている”認知行動療法”とは、そんないつもの考え方のクセや歪みに気づいて、少しずつ変化させ、人間関係や親子関係を改善する心理療法です。

『べき思考』の呪縛
『べき思考』の呪縛