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2022/04/29

成育歴の影響

こんにちは。横浜市港南区のカウンセリングルーム”キミィ・メンタル・サプリ”の萩原です。
ブログをご覧いただき、ありがとうございます。

本日は、「人は大人になっても成育歴の影響を受け続ける」というお話です。

人はどんな家庭で、どんなご両親にどんな風に育てられたか、つまり、成育歴というものの影響を大きく受けて成長していきます。
仲のいい両親だったか、喧嘩の絶えない仲の悪い両親だったか、途中で離婚したという場合も多いに子どもの心理に影響を及ぼします。

子どもの成長には小さなことが無数に積み重なって、次第に子どもは言葉を獲得し、いろいろなことが出来るようになり、やがて人とどう接すればうまくいくのかを学びます。
その過程でスキーマと呼ばれる価値観のようなものが形成されるのですが、それは主に、深く関わる両親、とりわけ母親の関わり方から子どもは身に着けていくといわれています。
子ども時代にのびのびと自分のやりたいことが出来たり、食べたいものや行きたいところへの願望が口にできたり、自分の気持ちや考えを相手に伝えることができた子どもはポジティブで前向きなスキーマを手に入れ、その後の人生や人間関係を生き生きと過ごすことが出来るのです。
しかし、子ども時代に何かと押さえつけたり、反対されたり、批判されたり、我慢ばかりさせられた子どもは次第に自分の意見を言えなくなり、しまいには自分の考えや感情さえ見失って、何に対しても自信が持てないネガティブで暗い大人になってしまいます。

人には承認欲求といって、人に認められたい、褒められたい、分かってもらいたいという欲求があり、それは子ども時代は「お母さんに褒めてもらいたい」という気持ちになって表れます。
「ほめ育て」という言葉があるように、折に触れ、子どもを褒めたり、認める言葉がけをして育てられた子どもと、何をやっても褒められない、認めてもらえなかった子どもでは、まったく違う大人が出来上がってしまいます。

大人になった現在、「人とうまく関わることが出来ない」「自分に自信が持てない」「ひとつのことが長続きしない」などの生きにくさを感じている方がいらっしゃったら、それは成育歴に問題があったのかもしれません。
今更、子ども時代には戻れませんし、子ども時代をやり直すこともできませんし、親の人格を変えることもできません。
でも、絶望しないでください。自分を変えることはできます。
たとえ、成育歴の影響で大人の今が辛くても、十分な嘆きと癒しの後に、気持ちを立て直すことはできるのです。
負の心理の連鎖を断ち切り、前向きで明るい自分になるために、カウンセリングの扉を開けてみませんか。
お待ちしています。

成育歴の影響
成育歴の影響

2022/04/20

ひとりでしょい込む女性達

こんにちは。横浜市港南区のカウンセリングルーム”キミィ・メンタル・サプリ”の萩原です。

本日は女性がいろいろな役目を引き受けてしまって大変なことになっているというお話です。

女性は男性に比べて、立場が変わる度、一生のうちにいろいろな役割を担うことが多いのですが、それをご自分のキャパ以上に引き受けてしまって心身ともに疲れてしまう方がいます。
役割というのは、男性は人として生まれ、まずは子ども、生徒や学生、やがて仕事人、結婚すれば、夫や父親などにその役割は変化します。
一方、女性は同じく人として生まれ、子ども、生徒や学生、働き出せば仕事人、結婚すれば、妻や母親とその役割が変化するのですが、女性の場合、変化するというより増えていくという感じで、大人になって結婚したりすれば尚更、役割の負担は多くなる傾向にあります。
更に中年になり親世代の介護問題が出てきたりすると、介護人という役割も負うことになり、それを昔ながらに女性が担っている場合もよく見受けられます。

ひとりで何役もの役割を引き受け、子育てに仕事に介護にという具合で、自分の時間は全くなく、心身ともに疲労困憊しているのに、それを周囲も当たり前のこととしてろくに評価も感謝もされない場合、身体的な疲労はもちろん、心を蝕み、時には爆発してしまったり、逆に塞ぎ込んでうつ状態になってしまったりします。

昭和の時代には子育てや家事や介護は女性の仕事、嫁の役割のような考え方が主流でしたが、現代では女性も仕事を持っていることが多いですし、たとえそうでなくても、育児や家事や介護は男女で助け合ってこなすものであるという風に考え方そのものが変わってきています。
しかし、そうではなくて旧弊なものの考え方の家族や、時にご自身がそうした考え方に縛られ、ひとりでなんでもしょい込んでしまうと、ある日、ご自身がキャパオーバーになって倒れてしまうと家族が崩壊してしまうことにもなりかねません。
家庭内のこと、ご夫婦のことは表に出づらく、誰にも相談できずに追い込まれてしまうこともありますが、ひとりで悩まず、カウンセラーに相談したり、吐き出したり、新しい知恵を収集したりしませんか。
「表に出す」それが一番大切な第一歩です。
勇気を出して、お話にいらしてください。お待ちしております。

当カウンセリングルームは認知行動療法を主軸として、今のあなたの考え方やものの捉え方を表に出し、
整理し、何があなたを追いつめているのか解明するところから始めます。
あなたがとらわれているもの、決めつけているものを解放し、別の考え方や行動力を手に入れませんか。

ひとりでしょい込む女性達
ひとりでしょい込む女性達

2022/04/15

子どもの満たされるべき欲求とは

こんにちは。
4月は急に暑くなったり寒くなったりしていますが、皆さん、お元気ですか。
横浜港南区のカウンセリングルーム”キミィ・メンタル・サプリ”の萩原です。

本日は、人は子ども時代に満たされるべき当然の欲求があるというお話です。

最近、カウンセリングを申し込まれて、席に着くなり切り口上に「私の親は毒親なんです」などと『毒親』という単語を使って、ひどい親に育てられたと訴える方が増えています。
世の中に『毒親』とか『アダルトチルドレン』といった言葉が浸透するにつれ、小さい頃の家庭の環境やどんな親にどんな風に育てられたかが、大人になっても影響するということが知られています。

それは事実で、子どもには「中核的感情欲求」といって、こうした欲求が満たされて初めて、心豊かに成長すると言われています。
今日はそれがどのような欲求かご紹介します。
1.他者との安全なアタッチメント=安心して誰かとくっついていられる。甘えられる。
2.自律性、有能性、自己同一性の感覚=自分でできるもんと何でもやらせてもらえる。見守ってもらえる。
3.正当な要求と感情を表現する自由=わたしはこうしたい、してほしいという要求を表現できる。
4.自発性と遊びの感覚=のびのびと、生き生きと、やりたいようにやる。
5.現実的な制約と自己制御=セルフコントロール。ルールを守る。我慢をする。

以上の5つが、子ども時代に満たされて当たり前の欲求ですが、もし、いずれかが満たされないで育ってしまうと、心に傷を負い、大人になっていろいろな影響が出てしまいます。

人とうまくつながれなかったり、自分に自信が持てなかったり、人が決めてくれないと自分では何も決められなかったり、とても心配性だったり…。

大人になっているのになぜか人間関係がうまくいかないとか、自己肯定感がとても低いなど、生きづらさを抱えているなら、ひとりで悩まずカウンセリングを受けてみるというのはいかがでしょうか。
今更、親を変えることはできませんが、ご自身を変えることはできるのです。
どう変わりたいのか、イメージしてみましょう。そして、一歩前に歩き出しませんか。

子どもの満たされるべき欲求とは
子どもの満たされるべき欲求とは

2022/04/08

新年度の悩み

横浜市港南区のカウンセリングルーム”キミィ・メンタル・サプリ”の萩原です。

4月は新年度のスタートです。
新入学や新入社、転勤や転職、配置換えなど、この4月に新しい環境に変わったという方も大勢いらっしゃるのではないですか?

新しい生活環境になると、当然、人間関係も変化しますので、初めて出会った同級生や同僚、先生や上司、部下などとどんな風に接すればうまくいくのか、4月は人間関係に気を遣って、緊張の連続ですという方もいらっしゃるでしょう。
また、早くも人間関係でつまずいたり、うまくなじめず疎外感を感じるという方もいらっしゃるかもしれません。
5月病という言葉は、5月のゴールデンウィークに入るぐらいまでの1か月間に、新しい仕事や学校、新しい人間関係がうまくいかず、落ち込んでしまうことを言いますが、皆さんは現在、どんな状態でしょう。

人の悩みの多くは人間関係にあると思われますので、夫婦や親子といった以前からある人間関係は別として、それ以外の人間関係の悩みは4月5月のように環境が変化した時に集中しがちです。
人間関係がうまくいかないと勉強や仕事なども同時にうまくいかないことになり、本末転倒、やるべきことが遂行できずに大きな問題になってしまいます。

もし、あなたが新しい環境になったせいで、うまくいっていないことがあるのでしたら、気持ちが凹んで閉じ籠ってしまう前に解決の糸口を探したいものです。

カウンセリングというのは、まず、カウンセラーに今の状態を話すことで、今の自分を知り、観察するところから始まります。
新年度の迷宮に迷い込んで出られなくなってしまう前に、アクションを起こすことが大切です。

新年度の悩み
新年度の悩み

2022/03/30

人生の台本

こんにちは、カウンセリングルーム”キミィ・メンタル・サプリ”の萩原です。

本日は「人生の台本」というタイトルで書いてみたいと思います。

あるクライアントさんから、高校卒業後の進路として演劇の道を志したけど、結局、自分には向いていないと気づき諦めてしまったという話を伺いました。なぜ、諦めたのかお聴きしたところ「演劇にはあらかじめ台本があるから、それを読めばいいと思っていたけど、やってみたらもっとずっとクリエイティブで自分には無理だと思ったからです」と答えてくれました。

ひとつの演劇やバレエの舞台には一冊の台本しかないかもしれませんが、大きな役にはダブルキャスト・トリプルキャストが組まれ、それぞれの役者さんによって表現が違うので、観客は好きな役者さんが演じる日を選んで観に行ったりしますよね。
それと同じで、たとえ同じ台本を手に取った人でも、つまり、同じ学校に入学したとか、同期で同じ会社に入社したなど、同じ環境やスタートラインに立った人たちが、その後、同じような人生を歩むかというとそうではありません。

人生の台本を書くのは、それぞれのひとりひとりです。人生は自分で台本を書いて、自分で演出し、自分で演じるひとり芝居のようなものです。
誰もあなたの台本を書いてせりふ回しを教えてくれませんし、素晴らしい演出や効果を考えてくれるわけでもありません。けれど、逆に言えば、責任さえ持てれば、何をやっても何を言っても自由という台本を一人一冊手に入れているのです。
人生の最後をハッピーエンドにするのか、人生の節々でいろいろな人と出会い、どんなライフイベントが起こるのか、決めて実行するのはすべてあなた自身なのです。
もちろん人生は山あり谷ありで、思い通りにならないことも、結果に打ちのめされることもあるでしょう。
しかし、それをどう捉え、気持ちを立て直し、前に向かうか、一大巨編の台本にするのか、平凡だけど平和でつつましやかなストーリーといった台本にするのか、結局、自己責任で自分しか書くことが出来ない、それが人生の台本です。

もし、今、その人生の台本に行き詰って、筆が進まないとか筆が折れてしまったというあなたは、この先どんな展開にすればいいのか、誰かにアドバイスを受けたり、他の人の人生の台本を参考にするといい知恵が湧くかもしれませんよ。
相談相手にカウンセラーを選ぶのもひとつの方法です。
セッションでご自分のこれまでの人生を一度整理して、次の展開を考えてみる、それがカウンセリングの目的です。

人生の台本
人生の台本