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2022/12/14

自分の長所を忘れないで

おはようございます。横浜市港南区のカウンセリングルーム”キミィ・メンタル・サプリ”の萩原です。

本日は「自分の長所を忘れないで」というお題です。

あなたはご自分の長所と短所を5つずつ挙げてと言われたら、すぐに言うことができますか。
ひとつやふたつだったら言えるけど5つはちょっとという人も、長所は言えるけど短所は…、または、短所は言えるけど長所は…などさまざまな方がいらっしゃると思います。

また、長所は長じると短所になるということもあります。
例えば、「真面目」VS「融通が利かない」「頑固」
「慎重」VS「優柔不断」
「実行力がある」VS「自己中心的」などなど

こうした人の長所と短所ですが、カウンセリングルームにいらっしゃるクライエントさんにはある特徴があると感じています。それはご自分が短所ばかりになっていて長所は何もない、自信のない状態に陥っているということです。
大体の方は悩み事を抱えている時は自己肯定感が下がっていて、何をやってもうまくいかない、なんで自分はこうなんだろうと、ご自分のできないことや悪い部分ばかりに目がいってしまいがちです。

カウンセリングでは自己肯定感を上げ、自信を取り戻せるよう認知行動療法を使ったセッションを行いますが、その中で、ご自分の考え方や感じ方、行動を少し変えてみるということをします。
それはつまり、ご自分のいいところ、長所を思い出し、長所からのアプローチに変えるということなのです。

自分は何をやってもうまくいかない、ぐずぐずしていてものごとを決められないし前に進められないと後ろ向きに捉えるのではなく、ご自分の優しさ、協調性、思いやりの心などを思い出し、やればできる、やってみようと自分を信じて行動を起こすといった具合です。
自分に自信がない時は考えが後ろ向きになるので、前に一歩踏み出す勇気が出なくなるかもしれません。
でも、思い切ってカウンセリングを受けてみようと検索するとか予約するなどもひとつの前進です。
何かを変えようと思うなら、ご自分の長所、ご自分のできることを忘れずに、小さな一歩から歩み出してみましょう。
「自分ならできる」そう信じる心が未来の扉を開けることでしょう。

自分の長所を忘れないで
自分の長所を忘れないで

2022/12/07

子どもの頃の自分に会いに行く

こんばんは、横浜市港南区のカウンセリングルーム”キミィ・メンタル・サプリ”の萩原です。

本日は「子どもの頃の自分に会いに行く」というタイトルですので、「どういうこと?」と不思議に思われた方も多いのではないでしょうか。

当カウンセリングルームは「認知行動療法」を主軸にカウンセリングをおこなっていますが、時と場合によって「空椅子の技法」という心理療法を実施することがあります。
「空椅子の技法」とはその名の通り、椅子を二つ用意し、目の前の誰も座っていない椅子に向かって座っていただき、そこに子どもの頃の自分を投影し、コミュニケーションをとるというものです。
この技法はクライエントさんの生育歴において、辛い出来事や悲しい出来事があったと思われる方に対して行われます。うまく子ども時代の自分と対面できたら、おとなになった自分が子ども自分に声をかけ、慰めたり、手をとったり、ハグします。それは子どもの頃の自分を癒すことが目的で行うものです。

「空椅子の技法」でその場にいない過去の自分に遭うという体験は誰でもできるというものではありません。
まずカウンセラーとの信頼関係が構築できているかがとても重要です。

他にも「空椅子の技法」は自分の意見を言えなかった相手に自分の考えや思いを伝えたり、相対するふたつの立場の自分を戦わせたりする時などにも実施することがあります。

小さい頃の自分に戻って人生をやり直したいとか、あの頃の自分に会って言葉をかけ励ましたいと思う方はたくさんいらっしゃると思います。実際には時間を巻き戻すことはできませんが、心の奥の深いところに働きかけ、ピンポイントで子ども時代の自分と交信することは可能です。

だいぶスピリチュアルな話になって懐疑的な方もいらっしゃると思いますが、心理療法の中にはこうしたものもあるということを今回はご紹介させていただきました。
ご興味があれば、是非お気軽にご相談ください。

子どもの頃の自分に会いに行く
子どもの頃の自分に会いに行く

2022/11/30

多重人格の自分を知る

こんばんは、横浜市港南区のカウンセリングルーム”キミィ・メンタル・サプリ”の萩原です。

本日は「ひとりの人間にはいろいろな人格が潜んでいる」というお話です。

人ひとりの中にはいろいろな人格があるということをお感じなったことがあるのではないでしょうか。
普段、温厚なのに、車に乗ると急に荒っぽくなって、スピードを出したり、前の車に異様に近づいたりするクセがあるなどというのもその一例です。
また、特定の人に対してだけ、意地悪になったり、高圧的になったりする人もいます。
もしくは「地雷を踏む」という言い方をよくしますが、何かをきっかけに怒りがこみ上げ爆発してしまうなどというのも多重人格的側面の表れです。
自分の嫌いな作業や苦手なことを前にすると、駄々っ子のような心理に陥ってしまう方もいます。
つまり、いつもの冷静さや穏やかな性格の下に邪悪で凶暴な一面が隠れていて、急に不安になったり、恐れたり理不尽を感じたり、または理由もないのになぜかその相手にだけ、まったくいつもとは違う性格が立ち現れることがあるのです。

それは誰もがもっている可能性があるもので、通常は理性でコントロールできているものが、何かのきっかけやシチュエーションによって、大抵はネガティブな側面がでてくるというものです。

臨床心理的にはこうした多重人格的側面の、自分でも手に負えないと思う性格や感情に名前を付けて何人かのキャラクターとして観察することを「モード・アプローチ」と呼びます。
「駄々っ子」や「泣き虫」「いばりん坊」「独裁者」「怒りの大魔王」など、もっとユーモアのあるネーミングやその人しか分からないエピソードからくる名前もいいですね。
とにかくそうやって自分の中にいる何人かのキャラクターを客観的に観察することで、自分という人物を理解することにモード・アプローチの目的はあります。
そうした困ったキャラクターは表に出そうになったらどうするか、どんな声をかければ収まるのかといったことを考えたり実践して、怒りや悲しみをコントロールする方法が手に入れられたらいいと思いませんか。

意外と自分で自分のことが一番わかっていないことも多いですし、自分が一番手強かったりします。
そんな時、カウンセリングという場でそれを解き明かし、自分が暴走したり爆発したりしないようコントロールすることを学びませんか。
ご興味のある方は、是非一度、お気軽にご来所いただければと思います。

多重人格の自分を知る
多重人格の自分を知る

2022/11/25

「嫌われたくない」の裏心理

おはようございます。横浜市港南区のカウンセリングルーム”キミィ・メンタル・サプリ”の萩原です。
今日も11月下旬なのに暖かですね。

さて、本日は「嫌われたくない」と思う心理には別の思いが隠れているというお話です。

人にはいろいろな性格がありますが、その中にものの判断基準、特に人との関りにおける行動の基準が「嫌われたくない」にあるという人がいます。
そういう人は相手に「嫌われたくない」とか「嫌われると後が大変」と思うのか、自分の気持ちがどうであれ、ものごとを断れなかったり、無理をして引き受けたりしてしまいます。
それは気が小さいとか弱いと思われがちですが、実はその裏で『見捨てられ不安』といって、その人が自分のことを嫌いになったら、私は見捨てられてしまうとか離れていってしまうのではという心理が隠れている可能性があります。
幼少期から思春期にかけて親が離婚したり死別した経験のある方、もしくは親に虐待やネグレクトなどを受け十分な愛情を受け取ることなく成長した方は、おとなになってもこの『見捨てられ不安』がつきまとってしまうのです。
ご自身ではそこに原因があるという意識がないことが多く、単に人に嫌われないようものごとを判断してしまうと思っているようですが、そこにはぬぐい切れない寂しさや悲しみが潜んでいます。

カウンセリングを受けようと思うのはおとなになってからですので、現在の自分の生きづらさや悩みに目がいきがちでその解決法を探そうとなさいますが、セッションでいろいろお伺いしている内にもっと根深い問題にぶつかることも多く、もう過去には戻れないのでどのように解決したらいいのかわからないということになってしまいます。
そうしたケースでは過去の記憶を遡り、傷んだ子ども時代や思春期の頃の自分を癒す作業が必要になってきます。セッションではどのようなことをするのか詳細はここでは省きますが、本日のブログで申し上げたいことは、
今の自分の悩み事の原因は、もっと昔に獲得してしまった別の考え方や感じ方によることがあるということです。
たとえば、頭では「嫌われたくない」と思うし、「自分のこどもなんだから愛さなきゃ」と感じているのに、なぜかとても疲れるとか、どう接していいのか分からなくなるなどの葛藤を抱いている方の心の奥底には『見捨てられ不安』と呼ばれる心理が潜んでいるかもしれませんよというお話でした。

もし、本日のお話に思い当たる節があるという方は、是非一度、ご相談にいらしてください。
キミィ・メンタル・サプリではそうしたお悩みも解決するための「空椅子の技法」や「スキーマ療法」も取り入れカウンセリングを行っております。

「嫌われたくない」の裏心理
「嫌われたくない」の裏心理

2022/11/15

完璧主義は立派だけど

おはようございます。横浜市港南区のカウンセリングルーム”キミィ・メンタル・サプリ”の萩原です。
急に寒くなってきましたね。お元気ですか。

さて、本日は「完璧主義」や「べき思考」の方についてのお話です。

長いことカウンセリングをしていますと、自分で自分を追い込んで疲れてしまうタイプの方を大勢お見受けします。
カウンセリングでは最初にお悩みを吐露していただき、なぜ、そんなに人間関係がうまくいかないのかとか、自分自身に嫌気がさしていたり疲れているのか、具体的なエピソードを伺います。そうした時にある共通点を感じることがあります。
それは「完璧主義」や「べき思考」なのではないかと思われるご性格の方がとても多いということです。

「べき思考」とはものごとを「~すべき」という価値基準に照らして進めようとすることを言い、その掲げた目標を達成するまで努力することを良しとする考え方です。
また「完璧主義」の方はものごとの理想がすでに頭の中にあって、そこまで到達するよう常に頑張ってしまいます。
この二つのタイプは両方もっている方がほとんどで「べき思考」を発動しながら「完璧」を目指して自らを鼓舞し中途半端は許せないのです。

それは本来は自分に向けられた価値観なのですが、時に家族や近しい友人、会社の部下や同僚といった人にも向けられるので、それを要求された人は巻き込まれて大変なことになってしまいます。
正義感が強く理想に燃えたこういう考えの人は客観的にみればとても意識が高く立派な人物と言えますが、その度合いを過ぎたり、設定目標を実力以上のところにセットしてしまうと、時に疲れて自分で自分の首を絞めたり、ハタと気づくと大切な人間関係を失ってしまうことにもなりかねません。

自分に甘すぎるのもどうかと思いますが、「べき思考」や「完璧主義」はほどほどを心掛け、特に自分以外の誰かに振りかざして追い詰めていないか留意しましょう。
「身のほどを知る」という言葉はなかなか含蓄のある言葉です。
己を知ってあまり無茶をせず、心豊かに楽しく暮らせたら素敵ですね。

完璧主義は立派だけど
完璧主義は立派だけど