2023/03/07
カウンセリングの効用
おはようございます。横浜市港南区のカウンセリングルーム”キミィ・メンタル・サプリ”の萩原です。
今日はとてもいい天気、気温もぐんぐん上がりそうです。
さて、本日はカウンセリングを受けるということの意味と効果についてお話しいたします。
心理カウンセリングを人はどういう時に求めるのだろうかと考えた時、人生で悩み事があって誰かに話を聴いて欲しい時とか、悩みを打ち明けてアドバイスが欲しい時なのではないかと推測されます。
しかし、実際はカウンセリングは人生相談とは違うので、カウンセラーが具体的に~した方がいいというようなアドバイスはしないのが基本です。
では、カウンセリングでは何をするのかというと、まずクライエントさんがその問題や悩みに対して、話すことでまずは少しスッキリし、客観的に観ることができるようになるということが第一です。渦中の中にいると、考えはネガティブな方向にいきがちで、迷路に迷って抜け出られなくなることが往々にしてありますが、それを外に吐き出してしまうことで客観性ができるのです。
その上でいろいろカウンセラーとのやり取りの中で問題点を整理し、自分自身や人間関係のお悩みなら相手の思いや考えなどにも思いを巡らせることで何かの気づきを得ることが二番目に大切なことになります。
カウンセラーにアドバイスをもらったとしても、腑に落ちない場合もありますが、自分でよく考えたり感じ取って得た気づきとそれに基づいて起こす行動は、自ら選び取ったものですから納得率が高いのです。
カウンセリングは人生で悩み事が生じた時に解決するために通うものと思っているかもしれませんが、一度、そこで立ち止まってご自身を見つめ直すことで、人生そのものの棚卸をすることができます。
そうした機会にご自分の考え方や行動パターンの見直しをすることで、微修正をしたり、断捨離したりして、ご自分の生き方にもっと自信をもつことができますし、リセットすることで明日からの生活を前向きに歩んでいくことができるでしょう。
例え、何かの問題が起きているというほどはっきりした悩みがなくても、「私の人生これでいいのかしら」というようなモヤモヤした感じでも、カウンセリングを受けることでいろいろなことを客観的に見つめ直すことができる、それがカウンセリングの効用といえると思います。
「こんなことでカウンセリングを受けていいのだろうか」「話すことにどんな意味や効果があるんだろうか」などと思い悩んで躊躇していないで、一度、体験してみませんか?
いつでもご連絡をお待ちしています。
2023/03/02
寂しさとどう付き合うか
こんにちは。横浜市港南区のカウンセリングルーム”キミィ・メンタル・サプリ”の萩原です。
急に温かくなってきましたね。春は別れと出会いの季節ですが、いかがお過ごしですか。
さて、本日は「寂しさとどう付き合うか」というタイトルでお話いたします。
人はどうやら周期的に「寂しい」という気持ちに襲われるような気がします。
そもそも人はひとりで生まれ、ひとりで死ぬ運命ですが、その間に実に多くの人との出会いがあり、関わり合って生きていますね。
つまり「個」と「個」はさまざまな関係を築きながら、協調し、助け合い、時にいさかいを起こしながらも、喜びを分かち合ったりすることで、孤独であることを感じることなく日常を営んでいます。
しかし、それが何かのきっかけや年齢的なもの、人生の節目などに、ふと「孤独」であることを実感し、それと共に「寂しい」という感情に襲われてしまうことがあります。
「孤独」を苦にせず、楽しめる術を身に着けている人は、ふと孤独を感じる時があっても、ひとりの時間を何かにのめり込む時間として有意義に使うことができます。けれど、ひとりの時間を持て余したり、人との関係性が上手に結べず、友達がいなかったり、誰かと協調できなかったりすると途端に人は「寂しい」気持ちになってしまいます。
「寂しい」と感じる理由は人それぞれで、皆違っているのですが、たとえ夫婦や親子、親友同士などであっても、相手に期待しすぎたり依存しすぎると、自分が思うような関係性を築けなかった時、無性に寂しく感じることでしょう。別れなどの喪失感にさいなまれる事情が生じた時も同様です。
「ひとり上手」などという言葉がありますが、自分らしいあり方、時間の過ごし方をそれぞれが見つけるしか方法はありません。
その中で同好の士や共通の話題で人と人が繋がっていけると、より豊かな人生になるとは思いますが、まずは、ご自分が一生懸命になれること、夢中になれるものを見つけることが大切ですね。
人は誰でもひとりです。あなただけではありません。
一方で、人はみんなひとりで生きているわけでもありません。
あなたの思いや気持ちを誰かに話すのもいい時間ですね。
ただ、ひとりで思いめぐらすばかりでは、人の思考はネガティブになってしまいます。
誰かに話すことで、「私も同じよ」「あなたの気持ち、よくわかる」という人がきっと見つかるはずです。
寂しい気持ちを振り切って、行動を起こしてみませんか?
2023/02/21
認知行動療法からの卒業とは
おはようございます。三寒四温の季節、今日は北風が強そうですね。
横浜市港南区のカウンセリングルーム”キミィ・メンタル・サプリ”の萩原です。
本日はよくある質問「認知行動療法はどのぐらい時間がかかるのか」についてお答えします。
当カウンセリングルームは認知行動療法を主軸にカウンセリングを行っていますので、初回のセッションではまずよくクライエントさんのお話を伺った後、セッションの最後の方で認知行動療法についての説明をいたします。
その時、「認知行動療法って何回ぐらいかかるんですか?」といった質問を受けることがあります。
「人によって回数も時間も様々で、5~6回の人もいれば、12~13回の人もいれば、もっと多い方もいます」「中には途中で生育歴にかかわる問題だと判断してスキーマ療法と並行して取り組まれる方もいて、そうなると年単位になりますね」などとお答えすると「そんなにかかるんですか」とびっくりなさる方も少なからずいらっしゃいます。
しかし、認知行動療法に終わりがないわけではありません。
認知行動療法というのは人それぞれの少しクセっぽくなってしまった考え方や感じ方をあぶり出して、別の見方や捉え方に変化させることで、今の生きづらさを軽減したり、人間関係を好転させたりすることを目標にしています。
ですから、自分ひとりではどうしてもうまくいかず悩んでいたことが、うまくコントロールできたり解決できるようになったと感じることができれば、そこで一度認知行動療法のセッションを卒業することができるのです。
セッションに通うことを辞めても、また、しばらくして何かトラブルが起きたり、自分ではうまくコントロールできないと思ったときは、いつでも連絡をしてセッションを再開すればいいのです。
傾聴によるカウンセリングはプロに話を聴いてもらうことで、心がスッキリするとか共感してもらって安堵感を得るといった効果があります。
しかし、認知行動療法はもう一歩踏み込んで今の自分の何かを変えようとするものなので、1回のセッションで達成できるわけではありません。数回、通って、ご自分と向き合うことで気づきを得て、少し今までとは違うアプローチを試みる時間が必要です。
そこで手応えを感じ、自分ひとりでもやっていけると思えれば、それが「新しい自分のリスタート」なのです。
カウンセリングを始める前から、終わりのことを心配しても仕方ありません。
まずは辛く悩ましい現在からの脱却を目指して、一歩踏み出す勇気を出してみませんか。
2023/02/14
孤独という名の魔物
おはようございます。横浜市港南区のカウンセリングルーム”キミィ・メンタル・サプリ”の萩原です。
今日はバレンタインデーですが、あなたはどなたかにチョコを差し上げるご予定はありますか。
さて、本日は「孤独」についてのお話です。
人はひとりで生まれ、ひとりで死んでいく存在ですが、生きている途中でその当たり前の「ひとり」ということが「孤独」という名で差し迫ってくることがあると思います。
人は人生の目的がある時ややらなければならないことがある時は孤独を感じいている余裕すらありません。しかし、人生に挫折したり、大切な人やものを失ったり、老いが迫ってきたりした時など孤独にさいなまれてしまいます。
最近、私の友人で、仕事(作家業)も順調、社会的にも認められていると思っていた人が、久しぶりに会ったらとても暗い顔をして「寂しい」を連発するので、とても驚き心配になって話を聴いたことがあります。聞けば、ひとり娘さんが結婚して子供が生まれたのに、親である友人を全く寄せ付けない冷たい態度をとっていると言うのです。彼女の夫とは現在、別々の家に住んでいてお互い自由に暮らしていて、食事は彼女が作るもののそれぞれの家で食べているということで、とても孤独で寂しい思いをしているようでした。年齢的にも徐々に老いを感じていて制作意欲も湧かずにただ時間だけが過ぎていくことも多いと嘆いています。
これは友人の話ではありますが、人がどういう時に孤独を感じ、人生に虚無的になるのか、その理由がいくつも含まれているなと感じました。
あなたは今、孤独にさいなまれていませんか?
最近は結婚しない人も増え、また、離婚する人も多いと聞いています。
「おひとり様」などという言い方で、ひとりを上手にエンジョイする機会や方法も増え、ひとり暮らしの方も大勢います。
けれど、「孤独」とは心の在り方も問題なので、「おひとり様」が充実したり便利になることとは別の問題です。
ご自身の心の内に、何か自分らしさを見出せない喪失感や焦燥感、期待を裏切られたような出来事が引き起こすがっかりした気持ちなどが、「孤独」を寂しくて辛いものとして人を暗い穴に引っ張り込んでしまうのです。
元々ある人はみなひとりであるという存在なのに、「孤独である」というマイナスの感情に陥らせているのであれば、それは原因を解明して、前に向けるよう考えてみる必要があるでしょう。
ひとりだけで考えていたのではどうしてもどんどんマイナス方向に向かって、ネガティブなことしか発想できないものです。
認知行動療法は現在のあなたの認知のありようを浮かび上がらせて、少し修正するお手伝いをします。
孤独のトンネルにうずくまっていないで、孤独を栄養にできる人生を手に入れてください。
2023/02/08
毒親を受け継ぐな
こんばんは。横浜市港南区のカウンセリングルーム”キミィ・メンタル・サプリ”の萩原です。
本日は最近よく耳にする「毒親」についてのお話です。
世の中にご自分が毒親に育てられたと思っている方は思いのほかたくさんいらっしゃいます。
「毒親」とは近年できた言葉なので、毒親の定義があるわけではありません。
しかし、いわゆる「虐待」や「ネグレクト」(育児放棄)のように昔から言われている親として失格と思われる親以外にも「自分の思い通りになるよう育てる」「兄弟姉妹を常に比較してひいきする」「親がレールを敷いてそれ以外の道は歩ませない」など、人生においての選択権や決定権をはく奪されたり、意見を尊重してもらえなかった幼少期や青年期を過ごした人も「毒親」に育てられたと感じているようです。
そんな抑圧的な幼少期や青年期を送った人が、いざ、自分が親になって子育てをする段になった時、とてもよく見受けられる特徴があります。
それは自分が親からされて嫌だったことを、自分の子どもにしてしまっているという事実です。
子育てはしてみて初めて分かるのですが、子どもというのは全く親の意に添わないものです。
子どもにはひとりひとり個性があり、生まれながらにして持っている性格や特性があるので、親はその意思をくみ取り、ある程度欲求を叶え、無条件の愛情を注いでこそ豊かな人格の子どもが育つのですが、自分が抑圧的に育った人にはそれができないケースがとても多いと感じます。
知らず知らずのうちに我が子をコントロールし、自分のものかのように勘違いし、意のままに操ろうとしてしまいます。そして、意のままにならない現実に対しては怒りで押さえつけようとする場合もあります。
いつのまにか自分の親のように自分はなるまいと思っていたはずが、あんなに憎んでいた自分の親そっくりになっているという方に今までどれだけお目にかかったことでしょう。
スキーマとい呼ばれるいわゆる価値観のようなものは、親から摺り込まれたり受け継ぐことが多いのですが、嫌悪していたはずがその価値観が自分には染みついてしまっているのです。
それを直すにはそのことに気づくことがとても大切です。気づいた人だけが手放すことができ、別のスキーマ(価値観)を手に入れることができるのです。
ハタと心当たりのある方がいらしたら、どうか自分史を遡り、今のご自分がどんな状態か観察してみてください。
当カウンセリングルームでは「スキーマ療法」という成育歴まで遡り、悪しきスキーマを手放し書き換えるという心理療法を行っています。
ご自分が毒親になりかかっているのではと思い当たる方は、是非一度、ご相談にいらっしゃいませんか。