2023/04/11
うつになりやすい人の考え方
おはようございます。横浜市港南区のカウンセリングルーム”キミィ・メンタル・サプリ”の萩原です。
爽やかな季節ですね。皆様、いかがお過ごしですか。
さて、本日は「うつになりやすい人の考え方」と題してお話ししてみようと思います。
うつになりやすいというか、落ち込みやすい人には特有の考え方やものの捉え方があるように感じます。
よくポジティブ・シンキングとか「私、ネガティブなんです」というような言い方をしますが、その言い方でいえば、うつになりやすい人は考え方がネガティブということにはなるでしょう。
では、そのネガティブなものの捉え方の人の特徴はといいますとものごとの悪い面ばかり着目してしまって過剰に心配してしまうとか、最悪の事態を想像して、現実にはそんなことになっていないのに落ち込んだり行動できなかったりというようなことがあげられるでしょう。
例えば、人は年をとればだれでも、体力が落ちたり、思わぬ病気にかかったり、知力が低下して集中力が続かないなど、いろいろな面に若い頃とは違う状況が起きてくるものです。
けれど、その事実を受け止めきれずに、失ったもの、できなくなったことだけを数え上げて、今、出来ていることは当たり前、手に入れているものやことに関しては感謝も喜びもない方、こういう方はうつになりやすいと言えるでしょう。
また、若い方でも環境の変化、人間関係の変化などで以前とは違う状況になった時、うまくそれに順応できず、今の状況の気に食わないことばかりにフォーカスしていまうと、今、手にしていること、できることに気づかず、それが幸せと思えない方はうつになりやすいかもしれません。
カウンセリングルームでお目にかかるクライエントさんでそのことに気づいていない方は大変多いという気がします。
「あなたはすでにたくさんのことを手に入れているではないですか」と気づきを促すことがしばしばあります。
失ったものを嘆いたり、手に入れられなかったものをいつまでも悔やんでいたりしていては道は拓けませんよ。
カウンセリングを通して、あなたの持っているものを再確認してみませんか。
そこからできることが必ず見つかると思いますよ。
2023/04/05
心を整えるためのカウンセリング
おはようございます。横浜市港南区のカウンセリングルーム”キミィ・メンタル・サプリ”の萩原です。
春爛漫の季節、桜は散り加減ですけど、花吹雪もまた風情がありますね。
さて、「カウンセリングを受けてみよう」と思う最初のきっかけは、何か悩み事があって自分だけではなかなか答えが見つからなかったり、答えはわかっているけど行動に移せない時などに、カウンセラーのアドバイスが欲しい時とか、カウンセラーに背中を押して欲しい時などではないでしょうか。
けれど、実際にはカウンセラーの口から「こうした方がいい」とか「こうするべきではないか」といったアドバイスは行わないのが基本です。
なぜかというと答えはひとつではないし、そのクライエントさんにとってのベストな答えはカウンセラーではなくご本人が一番分かっていることなので、それをカウンセラーの考えでナビしてしまうのはちょっと違うかなと思うからです。
カウンセリングではよく「気づき」を得て、ご自分で選んで行動しましょうと促しているのですが、その「気づき」を得るために、私は自己開示といって、自分の体験を話したり、自分の感想を述べることはあります。
私が主軸にして行っている心理療法は「認知行動療法」ですので、セッションでは毎回、アセスメントシートといって、ストレスのかかった出来事を日記のように書いてくる宿題が出ます。
クライエントさんはそれを書きためて次回のセッションに臨み、カウンセリングを受けますが、そのアセスメントシートを書き残して何枚も溜めていくことで、数回とか数か月後にはいつのまにか以前とは違う「認知」や「行動」を手に入れ、考え方や感じ方のクセを修正することができるのです。
毎日、セッションに通うわけではありませんので、次の予約までの2~3週間、もしくは1カ月間に起きた新たなイライラや新たなストレスに対して、以前のセッション内でのカウンセラーとのやりとりを思い出したり、書き溜めたアセスメントシートを眺めたりして、徐々に上手に対処できるできるようになっていることに驚かれると思います。
ある一定の安定感を得られ、ご自身でご自分をコントロールできるようになったなと思えれば、いったんカウンセリングを卒業することができますし、中には1カ月に1回ぐらいのペースで心を整えるために年単位で通っている方もいらっしゃいます。
心にもメンテナンスは必要なので、気心の知れたカウンセラーと話すことで、リラックスしたり「これでいいのだ」と納得したり、不安を払拭するためにカウンセリングを活用しているというわけです。
美容室に定期的に通って髪を整え、気持ちもリフレッシュするのと似ていますね。
カウンセリングをあまり硬く考えずにお気軽におたずねいただけると嬉しいです。
いつでもお待ちしています。
2023/03/27
自分で自分に腹が立つ時
こんばんは。横浜市港南区のカウンセリングルーム”キミィ・メンタル・サプリ”の萩原です。
WBCが終わってしまって、ちょっとWBCロスの萩原です。
さて、本日は「自分で自分に腹が立つことはありませんか」というお話です。
人は怒りを感じるのは、だれか自分ではなく人に対してのことが多いと思いますが、時には自分に対して怒っているとか、情けないと思っているということもあるのではないでしょうか。
人に対して怒りを感じるのは、相手が自分の考えとは違うとか、自分の期待する対応じゃないという時だと思いますが、自分で自分に怒りを感じる時はそれと同じことが内なる自分の中で起こっています。
つまり、自分の中に違うキャラクターのふたりが存在し、ひとりがやったことや考えていることに、もうひとりが気に食わないという状態です。
例えば、やろうと思っていたことがちっとも出来ていない、なんだかんだと理由をつけて後回しにしているとか、そんなつもりでないのに、思ってもいない発言をしてしまうとか行動をとってしまうといったケースです。
思惑と違う言動に対して、もうひとりが怒っているといえばわかりやすいでしょうか。
大体、そういう時は「なんで私っていつもこうなのかしら」とか「なんで私はやろうと思っても、ちゃんとできないんだろう」のように思っているはずです。
そういう時は自分の内なるもうひとりの自分に対して「なぜ?」と問いかけてみましょう。
きっと、そこには何か理由があるはずです。
理由が分かれば対処法も見つかるかもしれません。
案外、自分のことは知っているようで知らないものです。
問いかけて「話を聴く」「紙に書き出してみる」のような寄り添う姿勢を見せれば、相手も折れたり、心変わりを示してくれるかもしれません。
それをご自分の内側に向かってするのです。
自分に腹を立てているだけでは解決しないことも、寄り添うことで何か道が拓けるかもしれませんよ。
2023/03/21
愛情不足という罪
おはようございます。横浜市港南区のカウンセリングルーム”キミィ・メンタル・サプリ”の萩原です。
日本中、WBCで大盛り上がりですね。
さて、本日は子育てにおいて愛情不足はいかに子どもの成長に影を落とすかというお話です。
母親は子どもを身ごもり、出産すれば、だれでも母親になった喜びがあふれ、愛情深く我が子を育てられるかというと、残念ながらそうではありません。
もちろん母体は妊娠出産により大きな変化が生じホルモンが分泌され、母親の役割が果たせるように体はできているのですが、頭がそのように行動がとれないお母さんもいるのです。
理由は様々ですが、そうした子どもの世話をしない、子どもに愛情を注ぐことができない状態をネグレクト(育児放棄)と言い、更に子どもに危害を加えるようなことがあれば虐待ということになります。
子どもに暴力を振るったり言葉でなじったりという手荒なことをしたり、食事を与えない、清潔な衣類や住環境を与えないなど、虐待を疑われるようなことがあると、外部からも気づきやすいので、時には外部からの介入があったりするのはテレビの報道番組や新聞などで知っている方も多いと思います。
しかし、一見、普通に子育てしているように見えて、最低限の衣食住の環境だったり、非常識な考え方で子どもを扱ったり、適切なコミュニケーションをとらずに放置しているなど、明らかに愛情不足の状態で育てられている場合はなかなか外部からその実態が見えてこないのが現状です。
ここ数年、当カウンセリングルームでは、スキーマ療法といってクライエントさんの成育歴に遡ってヒアリングをし、そこから現在の問題点をあぶり出し心理的ケアをするという取り組みをしていますが、世の中には何ら罰せられることなく普通の親として生活していながら、子どもに多大な心の傷を与えている親がいかに多いかということに気づかされます。
各家庭の中で起きていることに他人は入り込めないので、カウンセラーの私は心に大きな傷を抱えたまま大人になっているクライエントさんにしかお目にかかることができません。
中には、自分の育て方に問題があったと自覚しているので、娘さんを診てほしいというようなお申し出もありましたが…。
いずれにせよ毎日毎日、長い年月をかけて子どもは大人になるわけで、その間に適切な関りとたっぷりの愛情を受け取ることのできなきなかった子どもは、大人になってもとても苦しい思いを抱えて生きることになります。
そうした大人の女性(男性も)が自分らしさと自己肯定感を高める道のりはとても遠いので、もし、ご自分が愛情不足で育てられたのではと気づいた方は、1日も早くカウンセリングの門をたたいていただきたいですし、逆に現在、ご自分の子育てに疑問をもっているお母さんでしたら、お子さんへの影響を考えて、ただちにどのように接したらいいのか、どなたかに相談なさることをオススメします。
当カウンセリングルームは認知行動療法とスキーマ療法を主軸にカウンセリングを行っています。
お役にたつことがあれば、いつでもお声をかけてください。
愛情不足の子育ては大きな罪なのですから。
2023/03/14
大きな不幸に見舞われたら
おはようございます。横浜市港南区のカウンセリングルーム”キミィ・メンタル・サプリ”の萩原です。
今年は早くも東京に桜の開花宣言が出されるようです。
いよいよ春の到来ですね。
さて、毎年季節は巡ってきますが、長い人生の中で、時に予期せぬような不幸に見舞われることもあります。
自分に限ってそんなことはないといつもは思っている方でも、そうしたことが起こってしまうのが人生です。
そのような想定外の大きなことが起きてしまうと、よく「頭が真っ白になった」とか「何も考えられなかった」などという表現をしますが、驚きが勝ってしまって冷静に受け止めたり行動することができなくなってしまうようです。
実際、クライエントさんの中にもセッションに通ってきている年月の途中で、ご自身が癌にかかってしまったり、パートナーが倒れて生死にかかわる状態になった方もいらっしゃいます。
また、息子さんが何の予兆もなかったのに自殺してしまって途方にくれたという方もいらっしゃいました。
そのような大きな不幸に見舞われた時、最初は茫然自失となると思いますが、ご自分を落ち着かせるためにぜひしていただきたいことがあります。
それは今の自分の不安や恐怖や絶望などの感情を、紙に書き出して、何に対して不安なのか、何に恐怖を感じているのか、何に絶望しているのか見つめてほしいのです。もちろん泣きたい気持ちは我慢せず、泣きたいだけ泣いてください。しかし、そこからやがて立ち上がらなければならない時が来ます。
大きな不幸にただ怯え、悲しむだけでは、身動きが取れずそこから抜け出すことができません。
正しく不安や恐怖などの感情の所在を見極めることが何より大切です。
人は正しく現実を受け止めることで、立ち向かうことができるようになるのです。
自分にはそんなことは起こりっこない、自分に限って大丈夫と、みんな思っているのですが、長い人生には計らずもそうした受け止めきれないような不幸な出来事があるのです。
そんな時、まず「落ち着いて」と自分に声をかけ、その次にしてほしいことは自己分析して紙に書き出すことなんです。
それが心の処方箋になってくれるかもしれません。
ご自分で書き出したりできないようでしたら、まずはカウンセラーに心の内をすべて吐き出してみてはいかがですか。かなりスッキリすると思いますよ。
いつでもお待ちしています。