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2023/05/15

悲しい箱入り娘

おはようございます。横浜市港南区のカウンセリングルーム”キミィ・メンタル・サプリ”の萩原です。
毎日、雨ばかりで憂うつですね。

さて、昔から「箱入り娘」という言い方がありますが、意味をご存じですか。
辞書を引くと「みだりに外出させない秘蔵の娘」とあります。
いい意味では大切に育てられたお嬢様といった意味ですが、カウンセリングルームにやってくる箱入り娘たちは、その育てられ方ゆえに生きづらさを感じている様子です。

いわゆる箱入り娘の親御さんは、娘を過保護に育てていますので、幼少期「危ないから」とか「あなたにはまだ無理だから」という理由で、車の往来の激しい道をひとりで歩かせてもらえなかったり、ハサミやカッター、包丁などの刃物を使わせてもらえなかったり、「やりたい」といってもキッチンのお手伝いや自分の食べるものを器に入れたりコップに注ぐなどをさせてもらえなかったりしたようです。
こうしたことは一見、車にはねられたり、手を切ったり、何かをこぼしたりしたらいけないからという優しい親心のように思えますが、結局、子どもの「自分でやりたい」「ひとりでできるもん」といった自立心を阻害してしまい、年相応の学びがないままに成長してしてしまうことになります。

その結果、大人になっても「自分では何も決められない」「自分に自信が持てない」「依頼心が強い」などの弊害をもたらし、人の言いなりになったり、自分の意見を押し殺したりするようになってしまいます。
また、友達作りも判らず孤立するという人も多いようです。
確かに親は小さな子どもが自分でやりたがっても、親がやってしまった方が早いし失敗がないので、めんどくさいことにならずに済むかもしれません。
ひとりで行くべきところに一緒についていったり、送り迎えをいつまでも親がしていれば安全かもしれません。
しかし、そうしたことが人間関係を学ぶ場や新しい経験を積む経験を逸していることに気づいて欲しいのです。
人は自分で経験して、時には失敗しながら学んで成長していく動物です。
親離れの機会を取り上げてしまうと、後年、子どもは思いがけない苦しみを背負うことになってしまうかもしれません。
毎日の子どもへの接し方が、そのお子さんの将来を決めてしまうこともあると思って、目下、成長過程のお子さんをお持ちの方はどうぞ「可愛い子には旅をさせて」あげてください。
また、ご自身が「箱入り娘」だったなと思われる方は、心身ともに大人になる修練が必要です。
是非、お心当たりの方はカウンセリングルームにご相談にいらしてください。
お待ちしています。

悲しい箱入り娘
悲しい箱入り娘

2023/05/10

夫という不愉快な存在

こんばんは、横浜市港南区のカウンセリングルーム”キミィ・メンタル・サプリ”の萩原です。

本日はちょっとドキッとするお題ですね。
しかし、世の中の実に多くの既婚女性が、夫のことを苦々しく思って暮らしています。

縁あって結婚したものの、歳月と共にその考え方、価値観、行動など、すべてのことに腹立たしかったり、イライラしたり…。離婚しようとまでは思わないけど(いろいろ考えあわせるとそれも大変なので)すっかり心は離れているといった奥様をこれまでどれほど見てきたことでしょう。
仲がよく見えるご夫婦でも、ある種の諦めや長年の生活の知恵のようなもので何とかなっているけど、心の底では許せないとか、理解できないと思う部分が多々あるのが現実です。
それはお互い様のこともあれば、夫はさほどに思っていない(鈍感)けど、妻は強く感じているということもあります。

カウンセリングルームにこうしたご夫婦間のお悩みでいらっしゃるクライエントさんには、まず「あなたは今後どうしたいの?」とお訊きすることにしています。
離婚したいなら離婚する方向に、離婚するつもりがないならその方向でよりよい生活が営めるよう認知行動療法で紐解きながらカウンセリングを行います。

そもそも夫は他人ですし、異性です。かみ合う部分はほんの少ししかない人間同士なのです。生育歴も経験してきたことも価値観も全く違うのですから、感じ方や考え方が違って当たり前です。
結婚当初はかみ合う部分、つまり、食の好みが似ているとか、趣味が一緒など、合う部分を見つけてうまくいくのではと思ったかもしれませんが、一緒にひとつ屋根の下に暮らすとなると、人間のもっと本質的なところでの違いが露呈してきてしまいます。
それが生活の中の大小さまざまな問題にぶつかる度に言い争いになったり、けんかに発展したりして、いつのまにか不愉快な存在になっていることもあるのです。

さあ、そのひとつひとつの違いを少し掘り下げてみましょう。
擦り合わせてうまくやっていくのか、いっそ辞めてしまうのか、あなたの人生はあなたが決めることができるのです。
カウンセリングでお手伝いできることがあるようでしたら、いつでもお話をうかがいます。
少しの勇気を出して、相談にいらしゃいませんか。

夫という不愉快な存在
夫という不愉快な存在

2023/05/03

新年度の五月病

おはようございます。横浜市港南区のカウンセリングルーム”キミィ・メンタル・サプリ”の萩原です。
今日はゴールデンウィークの真ん中、爽やかな晴天ですが、いかがお過ごしですか。

コロナが開けて人々が本格的に動き出した2023年の春。
ちょうどこのタイミングで新しい環境下で新生活が始まったという方も大勢いらっしゃることと思います。
そこから約1カ月が経ち、今はゴールデンウィークの真っ最中です。お天気もいいし、お出かけの予定を立てて、開放感に満ちた気分でこの季節を満喫していらっしゃることでしょう。
一方、この時期は新生活の疲れが出る頃でもありますので、まずは体を休めることが先決という方もいらしゃるかもしれません。
と同時に心も疲れてしまって…という方も少なからずいらっしゃると思いますが、あなたはいかがですか。

人は新しい環境や新しい人減関係に身を置くと、そこに順応しようと思って、多くのエネルギーを消耗してしまいます。
覚えることもたくさんあるでしょうし、なじまなければならないこともあるでしょう。また、人間関係を新しく構築しなければならず、すぐに仲良くなったり、うまくいく人ばかりではなく、苦手な人も出てくるかもしれません。うまく立ち回れず疎外感や孤立感を感じる場合もあるでしょう。
こうしたさまざまな原因でちょうどゴールデンウィークあたりにいわゆる五月病にかかる人はかなりいると思われます。
周囲が浮足立っていればいるほど気分は落ち込みますし、ゴールデンウィークが終わって、また、その環境に戻る足が重たいと感じるのも分かります。

「そんな時、どうすればいいのか」
ひとりで悩んだり考え込まないでください。
誰かにまず、そのことを話してみませんか。
自分が今、置かれている状況を少し客観的に捉え、何が息苦しいのか見てみる必要があると思います。
友人に話すもよし、両親に相談するもよし、カウンセラーというプロを頼るもよしです。
ご自分がこの人に話してみようと思う人に話すのがいいと思います。
とにかくひとりで抱え込まずに吐き出してしまうことが肝要です。
何かお手伝いできることがあるようでしたら、いつでもご相談ください。
お待ちしております。

新年度の五月病
新年度の五月病

2023/04/25

介護に疲れてしまったら

こんばんは。横浜市港南区のカウンセリングルーム”キミィ・メンタル・サプリ”の萩原です。

本日は「介護に疲れてしまったら」というタイトルでお話しいたします。

カウンセリングルームに通っている方の中には、今、正に親御さんの介護をしているという方が何人かいらっしゃいます。
介護を担っているのは、日本ではまだまだ女性が多く、いろいろな行政サービスや民間のサービスを利用できるようになったとはいえ、介護の大変さは女性の肩に重くのしかかっているようです。

例え、自分の親だとしても、義理の親ならなおさら、気持ちとしては優しく接して本人の思いに添うような介護をしてあげようと臨んでいるはずが、毎日毎日、特別な配慮が必要な食事作りと食べさせるお手伝い、トイレや歩行の介助、着替えの介助、時にはおもらしの後始末まで、はてしなく続くこうした介護は本当に大変な作業です。
しかも、介護される方は日に日に出来ることは減っていくのが現実ですから、介護する側の方の仕事は増える一方です。

こんな時、介護する側のあなたは、外からの助けを借りて、仕事を軽減することはとても大切ですが、ご自身のメンタルケアと
体の休息を意識してとることが重要です。
いつのまにか、いつ終わるともしれない介護を孤独に続けていると「自分だけがなぜ?」という思いに取りつかれてしまいます。
今の自分の気持ちを誰かに話して吐き出したり、気分転換に自分の好きなことをしたり、好きなものを食べたり、美容室に行ったりしてリフレッシュしましょう。

介護で精神的に疲れて、介護する側の方がうつになったり、体を壊しては元も子もありません。
子育ても同じですが、愛情を注ごうと思っても、疲弊してしまうと相手にきつく当たってしまったりするものです。
とにかく自分ひとりでやらないとと頑張りすぎないことです。

カウンセリングルームに介護の毒を吐きにみえてる方もいらっしゃいます。
ひとりで抱え込まずに、少し外の空気に吸うことです。
お手伝いできることがあるかもしれません。いつでもお声をかけてください。お待ちしています。

介護に疲れてしまったら
介護に疲れてしまったら

2023/04/18

亡くなっている相手に言いたいことを言う

おはようございます。横浜市港南区のカウンセリングルーム”キミィ・メンタル・サプリ”の萩原です。

本日のタイトルを見て「えっ、どういうこと?」と思われた方もいらっしゃるでしょう。

キミィ・メンタル・サプリでは通常「認知行動療法」を主軸にしたカウンセリングを行っていますが、必要に応じて「空椅子の技法」を用いることがあります。
「空椅子の技法」に耳なじみのない方も多いと思いますが、誰も座っていない椅子を前に話したい人を想像し、その椅子に座らせてコミュニケーションをとるという少しスピリチュアルな心理療法です。
これはれっきとした心理療法のひとつで、小さい頃の自分と会ったり、すでになくなっている両親や友人と会ったり、自分の意見や考えを言えなかった相手などに、伝えたくても伝えられなかった言葉をかけ、会話することができます。
と言いましても、相手は現実にいるわけではなく、空の椅子と、今、自分が座っている椅子とに交互に座り、相手の椅子に座った時は相手になり切り、自分の口から相手の言葉を話すことで、意識下に眠っていた感情を呼び覚ますことができるのです。
なので、母親にどうしても言いたいことがあるとか、幼い頃の自分に慰めの言葉をかけてあげたいなどという時に空椅子の技法を使って、会いたい相手と会いコミュニケーションをとり思いのたけを伝えるのです。
亡くなってしまっている方に対しては思い返して「ああも言いたい」「こうも言いたい」と思っても、もはやどうしようもないと思われるでしょうけど、この方法でその方の気持ちになってみると、思いもかけない言葉が自分の口から飛び出し「そうだったのか」と納得したり、理由が分かって安堵したりすることがあります。

誰でもできるというものではありませんが、カウンセラーとの信頼関係が結ばれていて「やってみよう」「あの人に会いたい」「モノ申したい」と思う気持ちが何より大切です。
積年の恨みを抱えて生きることや「なぜあの時言えなかったのか」といったモヤモヤを引きずってずっと生きていくのは辛いものがあります。
カウンセリングの場で吐き出してしまうと、何かの気づきを得られることもありますし、第一にスッキリすると思います。

亡くなっている相手に言いたいことを言う
亡くなっている相手に言いたいことを言う