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2023/09/18

イライラポイントの観察

こんにちは。シルバーウィークですが、いかがお過ごしですか。
横浜市港南区のカウンセリングルーム”キミィ・メンタル・サプリ”の萩原です。

今回は当カウンセリングルームがカウンセリングの主軸にしている認知行動療法に関するお話です。

認知行動療法では、まず、ご自分がストレスを感じた出来事を、アセスメントシートに書くことで外に出すという作業をしていただきます。これを外在化と呼びます。
まずは出来事を書いて、次に少し分析的に4つの項に分けてその時のことを書き出します。最初は認知、つまり沸き上がってきた感情や考えをそのままの言葉で書きとります。2番目はそれを感情や気持ちを表す言葉でいうとどんな言葉になるかなるべく単語で書きます。また、体で感じた身体反応はどんな感じか判ればそれも書きます。そして、実際にはどんな行動をしたのかも書き出します。
こうして、誰かに話すだけではなく、紙に書くことによって、自分の書いた言葉を観察すること、客観視することができるようになるのです。

ストレスを感じる感情を言葉にすると、「イライラ」「怒り」「悔しさ」「嫌悪感」といった言葉が並びますが、それを見ながらカウンセラーは問いかけます。
「このイライラポイントはどこに向かっていますか?」と。

何かストレスフルな出来事があって、相手に対してイライラした、つまり、相手が自分にしてきたことにイライラする、もしくは相手の言葉にイライラしたという場合がひとつあげられますが、よく考えてみると、その出来事は自分ができなかったこと、自分の失敗など、ご自分が責めを負うべきことの場合もあるのではないでしょうか。
それなのに相手を恨んだり、攻めてイライラしてはいませんか。
もしくは自分ができなかった問題や課題そのものを憎んでいませんか。

カウンセリングルームにいらしたクライエントさんの話をよくお聴きすると、案外、ご自分のことを棚に上げて人を攻めていたり、ものごとを恨んでいたりしますが、そのイライラは自分に向けてのふがいなさや努力不足などに起因していることも多々あるのではと感じています。
そのあたり、間違った方向にイライラしていないか、イライラポイントを観察してみることはとても大切だと思います。

認知行動療法は自分の陥っている感情が正しいルートなのか気づきを促し、ご自分のクセっぽい考え方や歪んだ認知を正すことができます。
カウンセリングではカウンセラーが伴走者としてあなたに寄り添い、ご自身が素直で謙虚に生活でき、人間関係が円滑になるようお手伝いいたします。

「毎日がイライラしてうまくいかない」そんな風に感じていらっしゃるなら、是非一度、認知行動療法を通してご自分を観察し、リセットしてみませんか。

イライラポイントの観察
イライラポイントの観察

2023/09/13

多角的見方のススメ

こんにちは。横浜市港南区のカウンセリングルーム”キミィ・メンタル・サプリ”の萩原です。
9月半ばだというのに、本当に暑いですね。皆さんは夏バテになっていませんか。
でも、空を見上げると、空の青はひときわ真っ青で美しく、入道雲とすじ雲が同時にあって秋の気配も感じます。
こうした空を「行合い(ゆきあい)の空」と呼ぶそうです。日本語って美しいですし、こうした日本人の感性も素晴らしいですね。

こんな風にものごとを見る時に、暑さひとつをとっても「いつまでたっても暑くて本当に嫌になっちゃう」という見方もありますが、「今日は行合いの空になってるから、さすがに秋めいてきたね」なんていう見方もできますね。

例えば、ここに搾りたてのフレッシュ・オレンジジュースがコップ1杯あったとして、一気に半分まで飲んだとします。残りの半分に対して「あーあ、もう半分になっちゃった。こんなに暑いのに足りないかも」と思う人と、「大丈夫、あと半分残っているから十分だ」と思う人がいると思いますが、あなたはどちらのタイプですか。

仕事に対しても、やるべきことがなかなか進まず、まだ半分以上残っているというような場合、「どうしよう、全然出来てない」と焦る人と、「ここまで出来たから、残りを〇時間で仕上げれば何とかなるかな」みたいに考えられる人がいます。

こうした楽観主義と悲観主義とも呼べるような、ものの見方が肯定的な人と否定的な人がいますが、ご自分の考えやものの見方のクセを知って、苦しい方へ傾きがちなものの見方を少し変えてみようというのが認知行動療法です。

同じ事柄でも見方や捉え方の角度を変えると別の景色が見えてくることが分かります。
ご自分の見方や捉え方のクセが、ご自分や人を苦しめているのであれば、少し変えてみると、あなたの心にも「行合いの空」が見えてくるかもしれませんよ。
認知行動療法にご興味がある方は、是非一度、ご相談ください。お待ちしています。

多角的見方のススメ
多角的見方のススメ

2023/09/06

ASDもしくはADHDを受け入れて生きる

今晩は。横浜市港南区のカウンセリングルーム”キミィ・メンタル・サプリ”の萩原です。
まだまだ蒸し暑いですが、少しは秋の気配が感じられるでしょうか。

本日は「大人になってから発達障害とわかったら」というお話です。

最近、よく話題になるのが「大人の発達障害」という言葉です。これは幼少期に発達障害が分かって、学校や就職など様々な人生の岐路で発達障害であることを考慮した選択をしながら大人になるのに対し、すでに大人になっているのに、何か人と違うとか生きづらいとか、人間関係がうまくいかないということで発覚する発達障害のことを指しています。

すでに社会人として会社に勤めていたり、社会的には立派な職業に就いている方も、そうではなくて社会にうまく適合できず、家に引きこもっているといったケースもあり、いろいろですが、共通しているのは「こだわりが強い」「人の気持ちを察するのが苦手」「仕事に集中できず失敗が多い」「場の空気を読んで行動することができない」「自分勝手」「衝動的」など、周囲との協調性に著しく欠けるというようなことから「もしかして??」と判ることが多いようです。
しかし、だからといってその発達障害そのものに効く薬があるわけではないので(うつ状態とか睡眠に問題がある場合は対処する薬はある)まずは本人がそのことを受け入れ、周囲の人も理解した上で、傾向と対策を講じるということになります。
発達障害には大きくいってASD(自閉スペクトラム)とADHD(注意欠如・多動障害)があり、どちらか一方を持っている方と併せ持っている方とがいます。アスペルガーもそのひとつです。

当カウンセリングルームに悩み相談にいらした方の中にも、いろいろお話を伺ううちに「もしかして…」と思う方が何人もいらっしゃいます。しかも最近は特に増えている気がします。
その方たちはご自分が発達障害と知っている方もいますが、知らずに今まで過ごしてきた方がほとんどです。
そのようないわばグレイゾーンの方は「何か人と違うかも」とか「なぜか人と上手にやっていけない」などの悩みを抱えて生きていらっしゃいます。
レッテル貼りをすることが目的なのではなく、自分がASDであるとかADHDであると分かった上でうまくいく方法を見つけることが今後の課題になるでしょう。
認知行動療法やスキーマ療法で解決の糸口を見つけてください。
お手伝いいたします。

ASDもしくはADHDを受け入れて生きる
ASDもしくはADHDを受け入れて生きる

2023/08/31

夫婦カウンセリングについて

おはようございます。今日は8月31日。8月も今日で終わりですね。
なのに、朝から30℃を超える暑さです。地球はどうなってしまったんでしょうか。
横浜市港南区のカウンセリングルーム”キミィ・メンタル・サプリ”の萩原です。

本日はご夫婦の問題でカウンセリングを受けたいと思われる方に向けてのお話です。

悩みの多くは対人関係にあると言われていますが、相手が配偶者、つまり、夫や妻ということになった場合、ふたりでカウンセリングを受けた方がいいのではということがたまにあります。
たまにあるというのは、決して多くないという意味です。なぜなら、ふたり揃ってカウンセリングルームにいらしたとしても、悩みの内容が相手との関係にある以上、相手のいる場で本当のことを話すことができないからというのが理由です。

そのあたりのことはよく理解できますので、当カウンセリングルームでは初回だけ、ご夫婦で来ていただき、2回目以降は別々の時間をとってセッションすることにしています。
もちろんカウンセラーには守秘義務がありますので、双方のセッションで、相手がこう言った、ああ言ってたわよといった情報を漏らすようなことは決してありません。
それぞれが今後、どうありたいのかをお訊ねして、そのためにはお互いが何をなすべきかアドバイスしたり、お力になれればと考えています。
というわけで女性限定のカウンセリングルームと謳ってはいますが、ご夫婦カウンセリングに関してはその限りではないということです。

男女というのはなかなか分かり合えないものだなぁと自戒をこめて思う昨今です。
そこをお互いの理解のためにカウンセリングを利用するというのは解決へのひとつの方法と考えて、安心・安全な場所で本音を吐露し、ベストな答えを導き出してください。

夫婦カウンセリングについて
夫婦カウンセリングについて

2023/08/23

スキーマ療法とは

おはようございます。横浜市港南区のカウンセリングルーム”キミィ・メンタル・サプリ”の萩原です。
8月下旬だというのに、本当にまだまだ暑いですね。

さて、本日は最近お尋ねがあった『スキーマ療法』についてご紹介します。

当カウンセリングルームでは認知行動療法を主軸にカウンセリングをおこなっていますが、認知行動療法を進める中で、これは生育歴にまで遡って、根強いこだわりや価値観などを変えていかないとと感じられる方に実施するのがスキーマ療法です。

認知行動療法は現在のものの捉え方、考え方、感じ方などのクセっぽいところを自覚し、少し変化させることで気持ちを楽にしたり、安心して暮らせることを目指しています。

一方、スキーマ療法は認知行動療法で見つかった考え方や感じ方のクセは一体どこから来ているか、いつ身に着けてしまったものなのかを、自動思考と呼んでいるそのクセの大元、つまりスキーマを獲得した段階にまで深掘りして書き換えるというディープな心理療法です。

スキーマ療法は過去の自分に会いに行く長旅になりますので、時に辛い過去を思い出して苦しくなることもあるかなり重い作業になりますが、人の価値観やこだわりがどのように形成され、それが現在の自分にどう作用しているのか知ることで、新しいスキーマを手に入れる手立てになります。
人はいったん手に入れたスキーマに従って成長し、大人になって生活しているわけですが、その手に入れたスキーマが不適応的といって、現在の生活に困難や生きづらさをもたらしているとしたら、、今からでも遅くありません、それを手放して新しいスキーマを手に入れる必要があるのです。
それにはそれなりの時間を要しますし、まず第一にカウンセラーとの信頼関係の構築が大切です。

主にスキーマが形成されるのは幼少期から思春期ぐらいになりますので、その時期に親との関係や学校でのできごとなど、辛い過去をお持ちの方は歪んだスキーマを手に入れている可能性があります。
お心当たりのある方は、是非一度カウンセリングを受けにいらしてください。
ご連絡、お待ちしています。

スキーマ療法とは
スキーマ療法とは